解説   小袖曽我


 曽我の十郎五郎兄弟は、父親の仇討ちに富士の牧狩りに出掛ける前に、母親の元へ暇乞いに訪れます。
 弟の五郎は、箱根の寺に預けられていましたが、この仇討ちに備え、兄弟で相談して還俗していましたが、母親は出家せよと強く反対していました。
 訪ねてきた兄弟に対し、母親は、兄の十郎には対面して狩場への門出を祝いますが、勘当している弟の五郎には、そのような子はいないと言って会いませんでした。
 そのままでは仇討ちに出立出来ない兄の十郎は、弟を同道して母親に許しを乞い、晴れて兄弟連れ立って、狩り場へ出掛けることが出来ました。


解説目次へ    展示室TOPへ    平成13年1月1日更新